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2014年03月24日
333ビール

 その男の妻は不機嫌であった。しかし、よくあるように、男にはその理由について、全く心当たりが無かった。いや、全くというのは少し違うかもしれない。あれかな、と思うことが無いこともないのだが、それは心当たりと呼べるほどの事象でもない(と男は思っていた)。

 

 つまり、男は悶々と迷っていた。何をどう謝ろうか。こういう時は、なんでもいいから謝罪してしまうのが最良の策であることに間違いはないのだが、もし「あの件についてはスミマセン」と謝ってしまったときに、もしも妻の不機嫌の理由が、あの件ではなく別の件だったとしたら、…謝罪はヤブヘビになる 。

 

 いや、もしかしたら、単なる気のせいかもしれない。妻は、さっきは少し眠かったか何かだったんだろう。男は探索射撃的に、なにげない日常会話を投げかけてみたが、しかし、それに対する受け答えは、まだ幼く言葉も解さぬ息子に話しかけるという形をとって返ってきた。おれだ!おれに怒っている…。つづく。